郡山市にプロの交響楽団誕生

会長 大槻 順一

今年12月6日に、郡山市にプロのオーケストラが誕生し、初めての演奏会を開催するということです。
プロの交響楽団は全国に36団体「2019年現在」程存在するそうです。

それらの活動も、なかなか大変な状況にあるといわれています。そのような環境にあって郡山市にプロのオーケストラが活動してゆける状況にあるのだろうかと、部外者が心配するのは余計なことなのでしょうか。

東北地方でプロのオーケストラが存在する都市は仙台市と山形市のみです。
郡山市のオーケストラ活動は、長い年月、アマチュアオーケストラ「郡山市民オーケストラ」によって支えられてきたといって過言ではありません。
そのような状況の中で郡山市にプロのオーケストラが誕生することはビッグニュースと言えるでしょう。
しかも、時を同じくして福島市にもプロのオーケストラが発足の運びとなっているといわれています。

この郡山市と福島市に時を同じくしてオーケストラが、しかもプロのオーケストラが二つも立ち上がるということは両市の距離感からいっても目を見張るものがあると思います。
しかも、設立の状況を漏れ伺うところでは、それぞれが置かれた環境の違いは大きく、注視するところがあります。

郡山市のオーケストラは郡山市出身のプロとして活躍している若手音楽家が中心になり、自主独立での設立と伺っています。一方福島市の設立方向は市当局や文化庁など官の支援を基盤に設立を検討中と漏れ伺っています。
この状況を推測しても両市の音楽文化に対する基盤、文化事業に対する理解と協力には大きな差異があるのか考えるのは憶測なのでしょうか。勿論設立に対する指向性や基盤とする考え方は設立するオーケストラの考え方次第であることは言うまでもないことです。部外者の推測で論ずることではないでしょう。

しかしながら、私たち郡山市の住民としては、音楽都市宣言を行っているこの街が、市民の音楽活動に温かい目を注ぎ、活動に可能な限り協力をしていってこそ、音楽都市宣言にかなうのではないかと思います。
この街にプロのオーケストラが設立され、よりよい活動が出来るようにと希望し。
音楽を愛する市民団体として、お祝いの意味を込めての一言といたします。